海辺で遊ぶ男の子と女性

子育て世代は悩みが尽きません。昨今の日本では様々な自治体毎に子育て世代を優遇するような仕組みが用意されていますので、自分達のライフスタイルにあっている場所を探すことがとても重要です。今回は、そんな子育て世代が住みやすい街を様々な項目に分けてご紹介していきます。

子育てしやすい街の基準はなに?

子育てと言っても、子どもの成長段階や各家庭毎に必要となる制度や保証が変わってきます。子どもが生まれるまでのサポートが充実しているのか、幼児への手厚いサポートがあるのか、それとも小学生以上になった時に援助が大きいのか、地域の施設や環境が抜群に整っているのか。基準がわからないという方は、一般的に以下のような項目をまずは確認しておくと良いかもしれません。

リゾート地で空を飛ぶ飛行機を眺める家族

自治体の評価ポイントの例

① 認可保育園に入りたい人が入れているか

② 認可保育園の保育利用枠が今後どれくらい増えていくのか

③ 認可外の保育園などの受け皿が十分に用意されているか

④ 病児保育施設が充実している

⑤ 幼児教育・保育無償化に加えて、保育料値下げ等があるか

⑥ 未就学児がいる世帯へサービスや現物支給があるのか

⑦ 学童保育の充実具合

⑧ 保育士確保へ自治体が活動しているか

⑨ 保育の質担保への意識

⑩ 産後ケアへの意識や取り組み

⑪ 不妊治療助成への意識

⑫ 児童虐待などに対する支援拠点の有無

⑬ 未就学児の人数

上記のような項目を元に、自分の住んでいる街や検討している引越し先の情報を得ることで、自分達にあっている場所が見つけやすくなるでしょう。更に優先順位をつけていくことでより最適な場所を見つけ出せるはずです。次は具体的に街毎の情報を確認してみましょう。

宇都宮市

宇都宮市は、子育てランキングで常に上位に入る街です。そもそも栃木県が全体的に子育てに力を入れてる背景から、「こども医療費助成制度」という制度があることが大きな理由のひとつでしょう。病気になったり、ケガをした場合に病院でかかった費用を市が負担してくれる制度ですが、子どもが生まれた直後から小学6年生までと、全国的にみても長い間補助してくれます。入院や手術などについても対象となることがサポート体制の厚さを象徴しています。なお、世帯の所得や収入にかかわらずこの助成制度は利用可能です。未就学児は現物給付で、病院の窓口で支払いする必要すらありません。

ほかにも、「妊婦健診」、「妊婦の歯科検診」、「不妊治療」などにかかった医療費の自己負担分や一部を助成してくれる制度も用意されています。また、乳幼児のための3歳までに4回無料の健康診断などもあるため、早期に病気を発見することができます。生後4カ月までに専門の指導員が自宅を訪問して、様々な相談に乗ってくれるなどのシステムも備わっているため、充実度が高いですね。

藤沢市

神奈川県の湘南エリアは子育て制度的にも勿論ですが、山も海もあり、自然がたくさんあるため、単純に住みたい街としても人気の高い街です。制度面でも充実化が進んでおり、藤沢市小児医療費助成制度は、0歳から中学校卒業までの保険診療の自己負担分を助成します。

子育て家庭の経済的負担を軽減し、街の福祉の増進を目的としており、小学校6年生修了までの入通院や中学生の入院にも対応しています。

幼児二人同乗用自転車購入費補助制度

他にはない特徴的な制度として「幼児二人同乗用自転車購入費補助制度」というものがあります。藤沢市は子育て世代を支援するため、幼児二人同乗用自転車購入費の一部を補助しています。購入額の2分の1として、1世帯1台まで自転車本体の他に、前後の幼児用座席及び取付料を含んでいます。

子育て世代にとって、市の制度として経済的補助が定められているのはとても心強いサポートですよね。

厚木市

同じく神奈川県の厚木市も子育て支援の街として有名と言えるでしょう。様々な制度が高レベルで用意されているのが特徴です。数多くの制度があるので、その一部をまずは紹介します。

子ども医療費助成

子どもの健全な育成を支援して、医療費の負担軽減を図るための制度です。子どもが病院で受診したときに、支払うべき健康保険適用医療費の自己負担額が助成されます。市内に住所を有する中学校卒業までが対象となります。

紙おむつの支給

“紙おむつ、おしりふきシート、赤ちゃん用ウェットティッシュ等の中からお選びいただけます。1ヶ月あたり450点(4,500円相当)までは厚木市が負担し、それを超えた分は自己負担となります。”

細かい制度ですが、逆に言うと、この細かさでサポートしてくれている街だからこそ、あらゆる面での安心感があるとも言えます。

子育てリフレッシュ事業

家事や育児に日々追われている保護者の方向けのリフレッシュ講座を開講しています。託児付きの子育て講座なので、子育てから離れ一息つける時間やリフレッシュできる場となっています。保護者相互のコミュニケーションをとることで、育児ストレスや孤独感を解消することができます。

子育てパスポートAYUCO

子育て世帯が市内のお店で割引や特典などのサービスを受けられる制度です。子どもと一緒に出かけたり、食事をする機会も増えそうですね。行政が力を入れている事がわかる素敵な制度ですね。家族での外出の際には、ぜひ利用してみましょう。

千代田区

意外かもしれませんが、千代田区は子育てのしやすい街として名前がよく挙がります。廃材の発生率が極めて低い事などが、その理由です。また、元々人口自体が少ないこともあり、平成29年度の千代田区の待機児童数が0です。この数字のインパクトは子育て世代には大きいのではないでしょうか。過去10年間を見ても、7回も「待機児童ゼロ」を達成しています。

公園なども意外と多いですし、何より、東京都で1番子育てしやすい街を目指しているのが魅力的ですよね。18歳までの医療費が無料になるなど、支援制度にも益々力を入れています。

頭を抱えている女性

子育てしやすい街とは

ランキングを参考に子育てのしやすさを考えることは、最初のステップとして重要です。どのような制度があるかを知らないと、判断基準を持てません。しかし、当然それだけでは十分ではありません。各家庭において、最重要となる項目を決めて、その順番に最適な場所を選ぶようにしましょう。

自然がどうしても必要で、都心での子育てをしたくないと言う方もいるでしょうし、何よりも助成金がたくさんもらえる所が良いと言う方もいらっしゃるでしょう。また、この制度はあくまで現在の話ですので、数年後には変更されている可能性もあります。実際、日本では少子高齢化で子どもの数が減っていますから、政府の今後の動きもきっと活発になるのではないかと考えられます。

あわせて、こういった制度が行政で設置されていると子育て中の家族が街全体で増加するため、子どもを通して家族同士のコミュニケーションなど街の中でのつながりが増えることも期待できます。

常に情報収集を行いながら、子育てを楽しく出来る街が日本中に増える事を願っています。

 

 

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