今回は、子育て支援が充実している施設を知りたい、という方におすすめの情報をご紹介します。子育てしやすい自治体の特徴や、子育て支援が充実している自治体エリアについてもご紹介します。子育てしやすい環境を探している方は、是非参考にしてみてください。

子育てと自治体の関係性

そもそも子育てと自治体の関係性は、実際に子育てをするうえでどれほど重要になってくるのでしょうか。

就学前の子どもの育つ場を確保する

自治体が子育てに大きく関わる点としては、就学前の子どもが育つための環境が挙げられます。もちろん家庭でも子どもは育てられますが、就学前の子どもが他の子どもと交流を持ち、協調性を身につけることは、子どもの教育にとっても重要なことです。
就学前の子どもが育つ環境として、保育所と幼稚園が挙げられます。保育所や幼稚園といった施設を整えていくのが、子育てにおける自治体の役割です。

少子化が進む一方で待機児童は増えている

少子高齢化が問題視されるようになって数年経ちますが、未だに待機児童の数は増え続けています。大きな課題として、保育士が足りないことがあります。地方では保育人材が都心に出てしまうことで人手不足が発生し、都心では保育仕事の大変さに耐えきれず転職してしまう方が増えているといいます。結果的に保育施設を増設することができず、待機児童の数が増えているようです。こうした一面をカバーしていくのも、自治体の重要な役割といえるでしょう。

地域によって差が出る

自治体の子育て支援は、地域によって大きな差が出ていることが問題視されています。地方の家庭では仕事が少ないために両親の賃金が少なく、子育てにお金をかけられない、という課題があります。自治体によっては、地方の都市部に保育施設が集中してしまうことにより「生活圏から離れすぎているために通いにくい」という問題も発生しています。
地方の人口が減少しているために保育施設に入る子どもの数が少なく、保育施設を増設できずに結果として保育施設を必要としている子どもが待機児童となってしまうケースも見られます。地域によっても子育てに対する自治体の対応はさまざまです。

子育てしやすい自治体の特徴

ここでは、子育てしやすい自治体の特徴を3つご紹介します。

公共施設の有無

子どもがすくすくと育つためには、公共施設が充実していることが大切です。子どもの具合が突然悪くなったときにすぐに行ける病院や、子どもが文化的教養を身につけられるイベントを行ってくれる公民館や、土日に読書ができる図書館があると便利です。小さい子どもがのびのびと遊べる、自然豊かな公園があるのも良いでしょう。

共働きであれば保育園に注目

共働きであれば、子どもを預ける保育園があるかどうかも重要なポイントです。認可保育園の入園状況や今後の増設情報、利用者のサポートや学童保育の充実度、未就学児へのケアなど、幅広い年齢の子どもへの制度や施設が整っているところは、当然子育てしやすい自治体といえます。

全国共通「子育て支援パスポート」

近年注目されているのが、「子育て支援パスポート」です。国や地方自治体、地元のお店が連携して、子どものいる世帯に対し優待サービスなどを行っています。2017年から全国の都道府県で使えるようになり、全国47都道府県で自治体のサービスが受けられるようになりました。「子育て支援パスポート」の取り組みを行っているかどうかで、子育てのしやすさも大きく変わるでしょう。

自治体で選ぶ!都内で子育てしやすいおすすめエリア3選

ここでは、都内で子育てしやすいおすすめエリアを、自治体の観点から厳選して3つご紹介します。

東京都品川区は教育に注力

東京のど真ん中、品川・大井町エリアは、教育に力を入れていることで有名です。今では珍しくなくなった小中一貫教育や学校選択制、外部評価者制度、教科担任制、小学校からの英語教育導入などは、すべて品川区が先駆けといわれているほど教育に対する姿勢にこだわりがあります。学科以外にもユニークな科目を取り入れ、子どもたちの自由な発想力を伸ばすのに一役買っているようです。
都心ということもあり大半の家庭が共働きですが、延長保育や夜間保育にも力を入れており夜10時まで預かってくれる施設もあります。働く女性にとって子育てしやすい環境といえるでしょう。
駅ビルや複合施設も多く買い物する場所には困らないうえに、品川区の商店街ではプレミアム商品券を発行しています。

東京都三鷹市は都内とは思えない自然が魅力

東京都三鷹市では、両親が傷病などで子育てが厳しくなってしまったときに子どもを預けられるサービス「子どもショートステイ・緊急一時保育」や、「みたか子育てネット」など、行政に頼らず地域で子育てをサポートする取り組みを行っています。子どもたちがICT機器を利用できる先進的な教育をすすめる一方で、屋外運動場の芝生化、壁面緑化の推進など自然に触れあうことも意識した教育も行っており、「知」「徳」「体」の調和のとれた子どもの育成に力を入れているそうです。
JR中央線沿線というアクセスの良さはもちろんのこと、図書館などの公共施設や総合病院なども揃っており、立地としても子育てには申し分ない地域です。

神奈川県横浜市の待機児童をゼロにした「保育コンシェルジュ」

神奈川県横浜市、港北ニュータウンエリアは、2013年に待機児童を「ゼロ」にしたことで脚光を浴びたエリアです。その功績に一役買ったのが「保育コンシェルジュ」で、2019年現在は「保育・教育コンシェルジュ」と呼ばれています。
この制度は、保育所に子どもを入れたい世帯に相談員が1人つき、保育所への入所をサポートするというもので、保育施設に関する情報を充分に持った相談員が適切な保育を提案してくれるそうです。他にも子どもを預けたい方と預かってくれる方とをつなぐ「横浜子育てサポートシステム」など、地域一丸となって子育てを支援する動きが生まれています。
教育においても学力と体力を双方高める方針をとっており、小中一貫教育の中で学力と体力を向上する取り組みを行っています。
丘陵地を活かした「グリーンマトリックスシステム」によって自然の溢れるまちづくりも進められており、子育てしやすい地域として注目されています。

番外編:大阪府豊中市の「子育て応援団」

大阪府豊中市では、「とよなか子育て応援団」という制度を取り入れているそうです。子ども連れに優しいお店を「とよなか子育て応援団」に登録し、子育てしている世帯をサポートしています。事業者のみならず、養育施設や子育て支援センターの職員でも登録ができ、登録者はわかりやすくマスコットキャラクターをつけています。子育てで困ったことがあれば、「子育て応援団」の方に助けを求めることができ、安心して子育てできるという声が増えているようです。

まとめ

住む場所を決めるにあたり、地域住民との関わり方や都心へのアクセス、自然災害による影響などさまざまに考えなければならないことがあります。それに加えて、子育てがしやすいかどうかというのは大事なポイントになりますよね。子育て支援が手厚い自治体を知って、家族全員にとって住みよい場所を見つけてください。
 

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