明治地所 > 明治地所について > 不動産相談室・業務審査室のご案内 > 業務審査室 嶋田豊の「不動産取得の考え方」
1. なぜ不動産が必要なのか?
昔から立って半畳、寝て1畳と言われますが、人が社会生活をする上で土地及び空間は必ず必要なものです。日常生活をする上でも、経済活動をする上でも、不動産は必要であります。
又、資本主義・私有財産制を経済基盤とする国家では、立っている足元が誰かの所有となっておりそこにとど留まるには、何等かの法的根拠が必要な訳であります。会社で仕事をしているのは、雇用契約があるわけで根拠がなければ建造物侵入罪になりますし、通勤・通学に駅に近いからと言って、他人の敷地を横切ったり、他人の敷地に入ったりしないのは、違法・不法な行為となり、法的に処罰される事を人は無意識に理解しているからです。
つまり、経済活動は無論のことですが、心が休まる空間を得ること、そこに不動産を取得する価値があるわけなのです。
2. 不動産取得のメリットは?
a.ある種の保険である。
今、万一大黒柱に不測の事態が起こったとしますと、残された家族は翌日から家賃の心配をせねばなりません。
女手ひとつで働いたとしましても良くて15万円位でしょう。7.8~10万円かもしれません。つまり、働いた収入は家賃に回り、生活費はどこからも出てきません。
その点ローンを組んで住宅を取得しますと、住宅ローンの残債は生命保険で支払われその月から家賃は無くなります。
働いた給料は生活費に回せる訳で、不動産の取得は、愛する女房・子供に対する1つの保険であり、万一の場合の家賃支払の不安からの開放なのです。
b.住宅ローンの支払は貯金であること
一生借家生活をしている人と不動産を取得し30年のローンを払い終えた人とを比べますと、ローン完済後土地建物を売却したとして、手にしたお金は貯金なのです。また借家に戻るとしますと、それはまさしく貯金していた事なのです。
又そこに住み続けたとして、それはそれ以降借家暮らしの人と比較すれば、子供も孫も家賃のない負担の軽くなった生活を続けることとなります。
つまり不動産を購入すること、ローンを払うこと、これは極端な話貯金することなのではないでしょうか。
c.社会的信用等の付加価値がつく事
住宅を取得することは、社会的には信頼感・責任感につながり、社内に於いても評価され責任ある立場につく場合があると思います。
子供に対する、信頼も得られます。狭いアパート暮らしから、自分の自由に使える部屋を与えられることは、それだけで親に対する大きな信頼を得ることが出来ます。
又土地建物を担保として万一の場合には新たな借り入れも出来ます。これ等、目に見えない付加価値は実に大きいと言えるのではないでしょうか?
d.いつまでも賃貸物件には留まれない事
不動産取引の実態としては、いずれの大家さんも、高齢者に対しましては貸したがりません。なぜなら不測の事態が起これば、その借家は次の借り手がいなくなるからです。
又、収入が減少するために滞納の問題、さらに万一の受け入れ先の問題など、いつまでも借家に居られるか不安であり、疑問でもあります。その時点で気付いていてももう長いローンは組めませんし、又収入も減少している為に借り入れもままなりません。大家さんに高齢を理由に更新を拒絶されてからではどうしようも無くなってしまいます。老後の不安は若いうちに取り除きたいものです。
3. 住宅を探すとは?
住宅は人選びに似て、同じ物は2つとありません。同じ間取のマンションでも、1階と2階とではやはり違います。100点満点の人がいないと同様に100点満点の物件は無いものです。かつて『私は不動産業者は信用できない』と言って帰ったお客様がいまして、1年くらいたってから再びいらしたお客様がいました。再来した理由は、自宅を売却してほしいとの事でした。よく聞いたところ、『業者を頼らず自分で土地を選び、自分で工務店を探し間取を引き建築中も何度も足を運んだ建物だったのですが、住んだところ自分の描いていたイメージと違うので売却してくれ』との事でいらしたのです。これは非常にショックでした。
私達がお世話するのは、どこの誰が立てたか知れない物件を案内し購入していただく場合が多いのですが、この方は土地選びより自分の意思が入っているのです。ほぼ100点満点なはずなのです。しかし自分の心に100点満点が無いとしますと、それは予算が幾ら有っても無いと言うことなのです。世に100点満点の絶対的なものがあるとしますと、そのような物件が出てくるまでジット待っていればいいのですが、自分自身の心・自分自身に絶対的なものが無いとしますと相対的に探すしかありません。これはある一定期間中に、自分にとって譲れないポイント(土地の広さなのか・駅への近さなのか)を中心に選んでいく行為なのです。明日になればいいのが出るのではないか、明日になれば又明日になればと言う探し方は絶対的な探し方で本人は真剣なのですが、それは不動産を探していることにはならないという事なのです。疲れてしまい、最期はごく普通のものを買ってしまう。人選びと同じところがあります。
つまり相対的に選ぶと言うことは、例えばそこに5枚の図面があるとして全部気に入らないと思います。なぜなら不動産を選ぶのは、私達であり不動産選びにお客様の希望は少しも入っていないからです。もしお客様が全部ダメヨと言われたとしたら、それはまだ絶対的な不動産選びをしていると言うことでもあるのです。それに対して、全て気に入らないけれど、あえて言えばこれが一番でこれが二番と選択順位をつけられる、その探し方が相対的な探し方・選び方なのです。100点満点の絶対的なものが自分の心の中にも無い以上、相対的に選ぶしかなく、良く言われるのですが60点程なら満点に近いと言うことなのです。
もし不足するものがあれば、仲介業者をはじめいろいろな方からのアドバイスを受け生活の中で創意工夫し、補っていくものではないかと思います。
4. 探そうと思った時が買い時
不動産は6年サイクルであると言われていた時代もあります。生まれた子供が小学校に入る時、そして中学校に入る時、中学3年・高校3年、大学や社会人となる時、社会人として結婚する時と昔は6年サイクルと言われました。移る移らないは別として、学校や勤め先の近くに家があるといいのにと言う話しは食卓に出てくる話なのです。
ただし私は、住宅を買おうとして探している時が常に1番いい取得時期だと思います。子供の進学や、転勤への不安。あるいは実家の両親が病に伏していたりしますと、もう住宅どころでは無くなってしまいます。
何か一つでも心配事が起これば住宅は二の次に三の次になってしまうと言うことなのです。ですから探そうと思いついたときは、経済状態は別として精神的には住宅を探せる状況にあるということであります。その期を逃しますと、何時そのような状況が生まれるか分かりません。おそらく、数年後となり年収の減少・年齢等により今よりも条件が悪化してしまう場面の方が多くなってしまいます。人生の上で結婚も住宅もタイミングを失ってはならないと思うのです。買おう・探そうとしているときに探しきる勇気が必要なのです。 私くし事ですが:つい最近住宅を購入した私は、いやなことは先送りにし、ごまかしていたのですが、女房にせまられ、つめられて買いました。土地20坪足らず3DKの小さな家ですが満足しています。何でこんな家を、と人は言いますが、いいのです。でももっと早く買っておけばとの後悔はあります。
5. 法的には整備され保護が厚い
国は住宅取得を前提とした親からの贈与については、いろいろな優遇処置を設けています。
550万円まで無税と言うのみならず平成15年4月以降は更に贈与が受けやすくなりますし登記料、不動産取得税等の軽減措置や新築の建物については10年保証があります。 売主が宅建業者の場合には、手付金の保証制度や瑕疵担保責任があり保証されております。
又、契約後に際しても、手付解除、違約解除、天災による場合の解除のみならず万一、住宅ローンが使えなかった場合のローン解除があり、手付金,中間金は戻ってくる仕組みとなっています。住宅を契約された消費者の方が常に困らない様に各種法律の整備がなされており、今はある意味では安全な取引の1つと考え方を改める程になっております。
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